教育工学
EDUCATIONAL TECHNOLOGY
ARCS動機づけモデルを基に学習意欲を定義し学習意欲を定量化する手法の確立とその実用化を目指しています。
ARCSモデルに基づく授業アンケートの自動分析
QUESTIONNAIRES ANALYSIS
研究背景と課題
北見工業大学では「授業の現状を把握し、今後の授業に役立てること」を目的として毎期末に授業アンケートを実施しています。しかし学習意欲の差異を区別せずに回答を集計していたため、学生の意見を必ずしも正確に把握できないという課題を抱えていました。
研究目的
本プロジェクトはARCS動機づけモデルを基に学習意欲を定義し、授業アンケートの結果から、回答者の学習意欲を定量化する手法の確立とその実用化を目的としています。
課題解決に向けた取り組み
授業アンケートの結果から受講者の学習意欲を定量化する手法の確立とその実用化
- ARCS動機づけモデルに基づいて学習意欲を定義
- 学習意欲を推定するための授業アンケートを設計
- 学習意欲定量化手法の提案とその評価
- 学習意欲を自動的に推定するシステムの開発
これまでの成果
ARCS動機づけモデルを応用して、学習意欲を「授業への興味」「授業の将来への有用性」「授業に対する期待度(満足度)」という3つの要素で表現し、これらを授業アンケートの評定値に基づいて定量化し、さらに分類することで受講者の学習意欲を3段階で推定することに成功しています。また、これら3要素の最適組み合わせを考慮することによって学習意欲の推定性能が有意に向上することも明らかになっています。現在は授業担当教員に対して学習意欲の差異を区別したアンケート結果をフィードバックするシステムの開発と、その有効性検証を進めています。
今後の予定
- 開発した学習意欲推定システムの機能の改良
- 提案手法の実用化に向け、授業担当教員や修学支援の担当者など授業アンケートの結果を把握する必要がある立場の人に分析結果をフィードバックし、開発したシステムの有効性を検証する
- 学習意欲と成績、自由記述回答などを組み合わせで分析する